ワクチンのこと2018年01月15日

ホーム > アーカイブ > ワクチンのこと

コアワクチンノンコアワクチン
ワクチンにはコアワクチンとノンコアワクチンがあります。
コアワクチン
 世界的に感染が認められる重篤な感染症に対するワクチンで、住む地域や生活様   式にかかわらず、すべての子イヌ、子ネコに接種すべきものです。
イヌでは犬ジステンパー、犬パルボウイルス感染症、犬アデノウイルス(犬伝染性肝炎)と狂犬病があります。
ネコでは猫パルボウイルス感染症(猫汎白血球減少症)、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症があります。
ノンコアワクチン:
動物がすんでいる地域環境や、ライフスタイルによって感染のリスクが生じる動物に接種すべきワクチンです。
イヌではレプトスピラ病、パラインフルエンザウイルス感染症などがあります。
猫では猫白血病ウイルス感染症、猫免疫不全ウイルス感染症、猫クラミジア感染症などがあります。

 

ワクチンの副作用
発熱、局所的な組織障害
アレルギーやアナフィラキシー
また、将来的な免疫介在性疾患や腫瘍などの可能性も示唆されています。
イヌのでは、顔面浮腫など皮膚症状は1万頭あたり40頭ほどの発生があり、特に小型犬で多いようです。
ネコでは、注射部位の肉腫の発生が問題となっています。これは1万頭に1~2頭の割合と言われています。

ワクチンのプログラムは2015年ころから変わりつつあります。
現在では副作用をできるだけ減らすため、必要最低限のワクチンを接種する。
特にコアワクチンに関しては年1回の抗体検査を行い、不必要なワクチン接種はしないことが推奨されています。

 

ワクチンのプログラム
接種間隔については議論もありますが、一般的な接種方法です。

コアワクチン
子イヌ、子ネコでは6週齢から8週齢で接種を開始し、3~4週間間隔で16週齢以降まで接種します。
6カ月または1年後に再接種(これをブースターと言います)
成イヌ、成ネコでは1回目の摂取後3~4週間間隔をあけて2回目を摂取します。

イヌのブースター後のコアワクチン
免疫は通常3年以上持続すると言われていますが、稀に1年しか持続しないケースもあり、年1度の抗体チェックが推奨されています。
狂犬病は日本の法律で毎年の追加接種が義務付けられています。
ネコのブースター後のコアワクチン
猫汎白血球減少症は免疫が3年以上持続すると言われています。
猫ウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症は地域での発生が少なく、室内で飼育されているなど感染症の危険の少ないネコではその後は3年に1回の接種。
室内と屋外を行き来するような感染リスクの高いネコでは毎年の接種が推奨されています。
イヌのノンコアワクチン
レプトスピラ病やパラインフルエンザウイルス感染症では、ブースターの後も毎年の接種を推奨しています。
ネコのノンコアワクチン
猫免疫不全ウイルス感染症と猫クラミジア感染症はブースターの後も毎年の接種を推奨しています。
猫白血病ウイルス感染症では、ブースターの後は2から3年以上の間隔での追加が必要とされています。

それぞれの動物のリスクに合わせてワクチンの接種間隔が決められます。
 追加接種が3年に1回の動物も、毎年必要な動物もいます。

 

このページのトップへ ▲