アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
イヌ、ネコを含め哺乳動物の体の60%~70%、子イヌ、子ネコでは80%が水分でできています。脂肪は水分量が少ないため、脂肪の多い動物の水分量は低くなっています。
体の水分のうち2/3は細胞内液で、1/3が細胞外液です。
細胞内液は細胞膜の内側(細胞内)に存在する液体のことで、細胞が機能するために必要な液体です。細胞外液は細胞の外に存在する液体のことで、組織液や血漿、脳脊髄液などがあります。
水は多くの物質を溶かすことができるため、体内を水が循環することで栄養素や酸素などを全身の細胞へ運び、老廃物や二酸化炭素などを体外に排出できるようにします。
水は比熱が大きく温度が上がりづらいため、外気温が上昇しても体温を一定に保つことができます。
水が液体から蒸気になるときに気化熱を必要とするため、呼吸や汗で水分が蒸発するとき熱を下げることができます。
一般的には、体重1 kgあたり40〜60 mLが目安です。体重5 kgのだと1日300 ml程度、10 kgだと600ml程度必要です。活動量の多い場合や、暑い季節、授乳中の場合にはもっと多くの水分が必要です。もともと水分量の多い仔犬、仔猫も飲水量が多くなります。
ドライフードで10%、セミドライフードで25~35%、ウェットフードで75%程度の水分が含まれており、飲水量はフードの種類によっても変わってきます。
体重の1%の水分が失われると、のどの渇きを感じ始めるといわれています。
一般的に体重5%を超える水分が失われると脱水症状が現れ、進行と共に元気や食欲がなくなり、10%の水分が失われると痙攣や失神の可能性がでてきます。
水分を飲まなければ2~3日で生命の維持が難しくなると言われています。
軽度の脱水であれば、歯茎や口の乾き具合を観察することでわかることもあります。
尿は量が減り、濃い色になってきます。また、体重が減ってきます。
肩甲骨あたりの皮膚をつまみ、2秒以内に皮膚が元に戻らないような場合は、5%以上の脱水があると考えられます。