イヌ、ネコの水分量2025年06月09日

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イヌ、ネコを含め哺乳動物の体の60%~70%子イヌ、子ネコでは80%が水分でできています。脂肪は水分量が少ないため、脂肪の多い動物の水分量は低くなっています。

体の水分のうち2/3は細胞内液で、1/3が細胞外液です。

細胞内液は細胞膜の内側(細胞内)に存在する液体のことで、細胞が機能するために必要な液体です。細胞外液は細胞の外に存在する液体のことで、組織液や血漿、脳脊髄液などがあります。

 

  • 生体に水が必要な理由

水は多くの物質を溶かすことができるため、体内を水が循環することで栄養素や酸素などを全身の細胞へ運び、老廃物や二酸化炭素などを体外に排出できるようにします。

水は比熱が大きく温度が上がりづらいため、外気温が上昇しても体温を一定に保つことができます。

水が液体から蒸気になるときに気化熱を必要とするため、呼吸や汗で水分が蒸発するとき熱を下げることができます。

 

  • 1日に必要な水分量

一般的には、体重1 kgあたり40〜60 mLが目安です。体重5 kgのだと1日300 ml程度、10 kgだと600ml程度必要です。活動量の多い場合や、暑い季節、授乳中の場合にはもっと多くの水分が必要です。もともと水分量の多い仔犬、仔猫も飲水量が多くなります。

ドライフードで10%、セミドライフードで25~35%、ウェットフードで75%程度の水分が含まれており、飲水量はフードの種類によっても変わってきます。

 

  • 脱水

体重の1%の水分が失われると、のどの渇きを感じ始めるといわれています。

一般的に体重5%を超える水分が失われると脱水症状が現れ、進行と共に元気や食欲がなくなり、10%の水分が失われると痙攣や失神の可能性がでてきます。

水分を飲まなければ2~3日で生命の維持が難しくなると言われています。

  • 脱水確認の仕方

軽度の脱水であれば、歯茎や口の乾き具合を観察することでわかることもあります。

尿は量が減り、濃い色になってきます。また、体重が減ってきます。

肩甲骨あたりの皮膚をつまみ、2秒以内に皮膚が元に戻らないような場合は、5%以上の脱水があると考えられます。

 

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