多飲多尿2025年08月18日

ホーム > アーカイブ > 多飲多尿

一般的には体重1㎏あたり100mlを超える飲水は多飲とされ、さまざまな病気が潜んでいる可能性があります。同時にほとんどの場合多尿になります。

また特定の医薬品(ステロイドや利尿剤など)でも同様の症状が出ることがあります。

多飲多尿の原因

腎不全
腎臓の機能が低下し尿の濃縮ができなくなり、薄く多量の尿をします。

特に高齢の猫に多く見られ、初期症状として多飲多尿が現れますが、進行が緩やかだと症状を見逃してしまうことがあります。
糖尿病
血糖値の上昇が続くことで体の浸透圧が変化し、多飲多尿を引き起こします。

進行すると体重減少や食欲の変化がでてきます。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

中年以降のイヌに多く、副腎からの過剰なコルチゾール分泌されることで糖や脂肪の代謝異常を引き起こします。

多飲多尿、食欲増進、腹部膨満、左右対称の脱毛などがおこります。
甲状腺機能亢進症
中年以降のネコに多く、甲状腺からのホルモン分泌が過剰になり代謝が活発になりすぎる病気です。

多飲多尿や体重減少や過剰な食欲、嘔吐などの症状が現れます。
尿崩症
体の水分調節機能に支障をきたし、水分をうまく保持できなくなる病気です。

中枢性(脳の異常)と腎性(腎臓の異常)があり、多量に水を飲み大量の薄い尿が出ます。
感染症や炎症
感染症や肝炎、腎盂腎炎、雌であれば子宮蓄膿症なども多飲多尿を引き起こす可能性があります。

 

多飲多尿の診断・治療

多飲多尿の原因は様々なので、確定診断には尿検査、血液検査、レントゲン検査、エコー検査などが必要になってきます。

治療方法も病気により変わってきます。

生命を脅かす可能性のある病気が多く、初期段階で適切な診断治療を受けることで、イヌ、ネコの生活の質を大きく改善できる可能性があります。

 

このページのトップへ ▲