からだの話~犬猫の歯2012年11月21日

ホーム > アーカイブ > からだの話~犬猫の歯

歯はエナメル質、象牙質、歯髄、セメント質、歯根膜、歯肉という組織で構成されています。

歯は歯冠(歯の見えてる部分) 歯根(歯の見えない部分)からなり、歯冠部分をエナメル質が覆い、歯根側をセメント質が覆っています。

エナメル質は体の中で最も硬い組織です。一度欠けてしまうと、再生・修復はできません

象牙質はエナメル質の下にあり、歯髄を厚く覆っています

歯髄は、歯の中心にある空洞(歯髄腔)を満たすもので、神経や血管が入り込んでいます。

セメント質は歯根の表面を覆う組織です。歯根膜はセメント質と歯槽骨の間にあって歯と骨をつなぐものです。

歯肉は硬いものがあたっても簡単には傷つかないように、非常に丈夫な組織で作られています。

    

 

 

犬の永久歯の数は全部で42本、猫は30本あります。

歯の種類は、切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯があり、これらの歯の配列を歯式といいます。

永久歯の歯式 (片側)             計犬42本、猫30本

切歯

犬歯

前臼歯

後臼歯

上顎

3本

1本

4本

2本

下顎

3本

1本

4本

3本

切歯

犬歯

前臼歯

後臼歯

上顎

3本

1本

3本

1本

下顎

3本

1本

2本

1本

 

 

 

 

生後3週間ごろから乳歯が生え始め、犬は生後3か月、猫は2か月頃で乳歯は生えそろいます。

この時期は何でも物を噛みたがりますが、歯の支えがまだ弱いため折れやすく、抜けやすいので、硬いものなどには注意してください。

乳歯の歯式 (片側)          計犬28本、猫26本

切歯

犬歯

前臼歯

後臼歯

上顎

3本

1本

0本

3本

下顎

3本

1本

0本

3本

 

切歯

犬歯

前臼歯

後臼歯

上顎

3本

1本

0本

3本

下顎

3本

1本

0本

2本

 

 

生後4か月頃から歯が抜け始め、通常7か月頃までに全ての歯が永久歯に生え変わります。

歯が抜け始めた頃からふやかして与えていたドライフードを少しずつ硬くしてゆき、全ての歯が永久歯になる7か月頃を目標に、ふやかさない状態で与える様にしていくようにします。

   7か月頃を過ぎても歯が抜けない場合を「乳歯遺残」といいます。乳歯が残ったままの状態にしていると、永久歯が異常な位置に生えてしまうので、歯並びが悪くなり、歯で粘膜を傷つけてしまうこともあります。また、乳歯と永久歯が重なって生えると、歯垢が付きやすく、歯周病の原因になるので、永久歯が生え始めても乳歯が抜けない場合は抜歯した方が良いでしょう。

                                                                                                                                             by kameya

 

 

トラックバック URL

このページのトップへ ▲