こもった咳~イヌの僧房弁閉鎖不全(心臓弁膜症)2013年07月23日

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最近吐く様なしぐさが増えてきた、という12歳のポメラニアンのワンちゃん

食欲にはムラがあるものの、ほぼ普通に食べます。

食べ物を吐くことはなく、吠えた後に、吐きそうになることが多いそうです

お話をよく聞くと、特に興奮して、むせるような咳をした後、吐くようなしぐさをしている様です。

 

心臓の音を聴診すると雑音が聞こえます。血液の流れがおかしくなったときに、心臓の雑音は聞こえます。

レントゲン検査、心臓エコー検査の結果、心臓が肥大していました。心臓の左側の部屋を仕切る弁が緩んでいて、血液の逆流が起こっています。心臓の雑音も、これに伴うものです

 

心臓には4つの部屋があり、4か所に弁があります。血液を送り出すときに心臓の弁が仕切りとなって、血液の逆流を防いでいます。血液が逆流すると、せっかく送った血液が戻ってくるため、もっと力を入れて血液を送らなければなりません。心臓に負担がかかり、心肥大になります。また、肺の方にも圧力がかかり始め、咳が出るようになります。

始めはこもったような小さな咳で、気が付かないこともあります。吠えた後や、興奮した後、運動した後にすこし咳き込む程度かも知れません。次第に咳の頻度が増えはじめ、元気がなくなってきます。

一度緩んでしまった心臓の弁を元に戻すことができないため、心臓の薬は少ない力で血液を送るような薬が主体となり、ほとんどの場合、一生涯使い続けなければなりません。症状が軽ければ薬の量も種類も少なくてすみます。ただ、どんなに薬を続けていても少しずつ進行します。病気の進行具合を診るため、定期的な検査が必要になります。

 

状が進行すれば、ちょっと動いただけで咳き込み、呼吸が苦しくなります。肺に水が溜まり、呼吸が出来なくなることもあります。また、心臓の動きがおかしくなり、突然倒れることや、急死することもあります。

ワンちゃんのためにも、経済的にも、なるべく早期に診断を付けて薬を始めるべきです。

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