ウサギ、げっ歯類の不正咬合2013年11月22日

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ウサギ、齧歯類の歯はイヌ、ネコとは異なり常生歯で、生涯伸び続けます

ウサギ、モルモット、チンチラは切歯も臼歯も、ハムスター、マウス、ラット、リスは切歯が生涯伸び続けます。

通常は採食時や歯と歯を合わせて摩耗させ、歯の長さを調節しています。

 

原因

先天的要因と後天的な要因があります。

先天的要因として、遺伝的にダッチ系やロップイヤー種で好発すると言われています。

後天的には事故での歯の破損、歯が摩耗しない食餌(柔らかいフードや野菜、スナック等)の給与、栄養障害などが考えられます。

 

症状

切歯も臼歯も過長や湾曲が起こる可能性があり、正常に咬合できなくなります。

食欲不振、涎、体重減少、下痢、またグルーミングが出来なくなり被毛状態の悪化も起こります。

放置すると、歯根部の感染症が起こるともあります。

特に臼歯の場合は重症になることが多く、頬粘膜や舌に潰瘍を形成して採食困難や、眼窩への歯根の突出により、膿瘍や眼球の突出が観られることがあります。

重症例では命にかかわることもあります。

 

治療

伸びた歯の研磨、高さの調整、場合によっては抜歯をしなければならなりません。

症状により、抗炎症剤や抗生物質等も使用します。

 

予防

歯を摩耗させるような牧草や乾燥等を多めに与えることです。

切歯の場合、過長や湾曲は比較的チェックしやすいですが、臼歯はなかなか分かりません。

採食行動の異常、食欲低下、涎等に気付いた場合は、すぐに口腔内のチェックをお奨めします。

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