ツメダニ2016年11月26日

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主にイヌに寄生するイヌツメダニ、主にネコに寄生するネコツメダニ、主にウサギに寄生するウサギツメダニなどがいます。
人にも動物にも感染する人獣共通感染症の一種ですが、ツメダニは人の皮膚の上では繁殖できません。一過性の症状を引き起こしたのち、自然消滅します

ツメダニの大きさは、0.3-0.5mm程度。体の前方についた鋭い鉤爪で宿主の皮膚に取りつき、皮膚から組織液などを摂取します。
この時、皮膚に唾液を注入するので皮膚に炎症を起こしますが、ヒゼンダニ(疥癬)のように皮膚の穴をあけて潜り込むことはありません。
免疫力や体力が低下している状態では、皮膚炎が起こりやすくなります。
ツメダニは卵→幼ダニ→若ダニ→成ダニというサイクルで35日程度の寿命です。

症状
ツメダニ皮膚炎大量のフケがでます。背中から腰が多いようですが、耳の後       ろ、しっぽの付け根、股間、おなかなどにもおこります。
痒みはそれほど強くありませんが、炎症がひどくなるにつれ、痒みが増してきます。
全体的に毛が薄くなることもあります。
診断
皮膚炎の場所やフケを採取し、直接顕微鏡で確認します。
ヒゼンダニの様に皮膚奥に潜むことがないので、比較的確認しやすいダニです。
治療
抗ツメダニ薬を使用します。
ダニの卵に薬は効かないため、1週間程度の間隔で、数回薬を使います。
 ツメダニに寄生されても発症しない個体もいるため、多頭飼育の場合は全頭一斉の駆虫が必要です。

予防
感染動物(個体)との接触を避けることが第一です。
生活環境を衛生的にし、ストレスのない環境を作るようにします。

 

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