突然の脱毛~犬のエリテマトーデス2013年03月22日

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3週間前から突然顔と背の毛が抜けてきて、どんどんひどくなっている、という11歳のビーグルのワンちゃん。

多少の痒みはあるようですが、ひどくはなさそうです。

なんとなく元気が落ちていますが、食欲は普通です。

 

顔と背中に、ほぼ左右対称に皮膚が剥がれ落ちるように脱毛しています

脱毛の原因は幾つかあります。

アレルギー、ホルモンバランス、栄養性、細菌・真菌感染症、免疫性等。

アレルギーや感染性は痒みが強い場合が多く、その他は痒みがあまり顕著でありませんが、その症例により様々です。また、原因が一つでない場合もあり、痒みや脱毛の仕方だけでは判断できません。

 

今回のワンちゃんは幾つかの検査の結果、エリテマトーデスという自己免疫の病気でした。

自分の体を自分で壊すような病気です。ヒトでは膠原病と呼ばれる病気の一種で、原因は分かっていません。

皮膚病のほか、関節炎、腎障害、貧血など色々なところに症状が出る可能性があり、重症では亡くなる場合もあります。

皮膚病変の場合でも、顔、四肢、指間、背など、その症例により違います。

 

この病気は免疫の異常な働きが原因のため、免疫を抑制する薬を使いますが、完全に治すことがなかなか難しく、多くの症例で障害薬を使い続けることになります。

薬を使っても、症状が進行して行く場合も少なくありません。 

免疫抑制剤はいくつか種類があり、数種類を併用することもあります。また、治療は数ヶ月、数年と長期間になることが多く、長期間の薬の使用は胃腸炎や感染症を起こしやすいため、慎重に種類や量を決定して経過を見るため、頻繁な検査が必要になります。

脱毛が皮膚だけの病気とは限らないのです。ヒメ

 

 

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